今月の講話(毎月1日 月次祭後の宮司講話です)

第壱回式年大造営本殿正遷座奉祝奉幣祭記念式典  宮司挨拶
                                                            令和五年十二月二日

 はじめに 永らく 行宮にご奉安申し上げておりました 御本殿の神さま 即ち天御柱命さま・国御柱命さま二柱の大神さまの ご神体を 昨夜 麗しく整いました御本殿に ご遷座申し上げました事を ご報告致します。
 先ずもって 聖寿の万歳を 寿ぎ奉り ご皇室の弥栄 国家の隆昌 地球 惟神大宇宙の安泰を お祈り申し上げます。 扨て 本日ここに 第壱回式年大造営本殿正遷座奉祝奉幣祭並びに 奉祝式典を斎行致しました処 畏き当たりよりご幣帛を賜り 奈良県神社庁 樋口庁長様 地元三郷町 森町長様始めご来賓各位をお迎え申し上げ 多数の皆様方ご参列の元 盛大厳粛裡に挙行できました事 誠にありがたく 心から 厚く御礼申し上げます。
 今日の おめでたき日を迎えさせて頂き 万感胸に迫る想いであります。
 そもそも 此度の度の御本殿お屋根葺き替え事業は 令和十年 両陛下御在位十年の佳節を寿ぎ実施致す予定でございました。
 ところがその準備を進めるべく調査致しました処 御本殿内に 雨漏り箇所が見つかり 火急的展開が余儀なくされましたのが 皆様方にお力添えを頂いて 令和二年十月に神楽殿修復工事を完工して間なしのことでした。
 早速 奉賛会 下村会長様に ご相談申し上げました処 神社で 最も大切なところですわなあ と 背中を押して下さいました。 その時 正に神さまの お計らいと 感じました。
 そこで 如何に募材活動を進めるかに苦慮傾注しておりました中 地元三郷町 森町長様から この事業が文化庁の補助金対象になるかも知れないから 全面的にバックアップしますとの 力強いご助言を頂きました。特に担当課の皆さんには 爾来粉骨砕身ご精励を頂き 町長様にもたびたび陳情を頂き 文化庁文化遺産観光拠点充実事業文化資源活用事業費補助金の採択を見事に獲得して頂きました。そして 真に多くの皆様方の お力添えを頂き 資金半ばではありましたが 昨年九月より事業を着手致しました。 
 工事は神楽殿修復工事で卓抜した技術をご発揮頂いた 宮大工  だいとう流 西嶋工務店 西嶋鳳雲様に 大棟梁をお願いして  実に多くの職人さん方が 誠心誠意 お勤め上げを頂き 無事完工を迎えました。 特に今回の事業は 未来永劫 安定的に 事業推進を目指すべく 当社二千百年の永い歴史の中で 初めて 三十年に一度の式年制度を興し 第壱回 初代会長に 下村 修様をご推挙申し上げ 麗しく 今日の日を 迎えることができました。
 此度 第壱回式年大造営事業を振り返り 強烈に感じましたことは どの様な時にでも 諦めさえしなければ 必ず神さまの お計らいがあるという事です。 今一度 宮司以下職員一同 このありがたき日を 心に刻み  常に高みを目指しつつ 龍田大社にお参りして 気持ちよかったと 感じて頂ける神社の護持に 一所懸命に一生懸命 仕えさせて頂きますゆえ 今後ともに 皆様方には 何卒 ご叱正 ご教導賜ります様 お願い申し上げますと共に  本事業に関わって頂きました 全ての皆様方には 龍田の大神さまのご加護の元 愈々お健やかに 心豊かに お栄え頂きます様 お祈り申し上げ 意を尽くせぬご挨拶とは存じますが 御礼の言葉と致します。

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