今月の講話(毎月1日 月次祭後の宮司講話です)

令和二年 龍田大社ご鎮座二一一〇年奉祝例大祭
     併せ 新型コロナウイルス早期終息退散祈願祭 宮司挨拶

 先ず以て、聖寿の万歳を寿ぎ奉り、皇室の御安泰と我が国は元より 地球そして  惟神大宇宙の安寧を お祈り申し上げます。
 本日ここに、龍田大社ご鎮座二千百十年奉祝例大祭 併せ 新型コロナウイルス早期終息退散祈願祭にあたり、新型コロナウイルスに罹患されている日本の皆様は元より、世界中の皆様方に、心からお見舞い申し上げますと共に、一日も早いご平癒を念じ居ります。
 さて、斯様な時期ではございますが、敢えてご来賓各位をお迎えし、多数の皆様方ご参列の元、厳粛且つ盛大裡のうちに祭典斎行出来得ました事は、大神様のご加護は元より、皆様方の篤き 敬神の念によるものと、深く感謝申し上げますと同時に、春・夏・秋の当社三大大祭を清き水の流れる如くに斎行するためには、欠くべからざる、岩瀬の杜の瀧祭を昨日、地元高山地区自治会の皆様方のお力添えを頂き、無事斎行出来ました事、この場にて重ねて厚くお礼申し上げます。
 気の流れをご守護下さる、龍田の風の神さまは、祓いの神さまでもあります。 ご周知の通り、新型コロナウイルスにより、世界中が戦々恐々とした有様は、疫病が流行し 凶作が続いた二千百十年前と酷似しております。その当時私どもの先祖は、風の神さまをこの 龍田にお迎えお祀り申し上げ、藁にも縋る想いで、祈り合わせを行い、平穏な世の中に戻ったと 言い伝えられて参りました。一人の祈りは小さくとも、この祈りが合わさり積み重なればとても大きな力となります。今日、まさに皆様方と祈り合わせができ得ましたことは、実に感慨深いものを感じる次第であります。
 さてこの様な中、ちょうど三年前の例大祭で、皆様方にお願い申し上げました、神楽殿解体修理事業は、実に多くの皆様方の温かいご理解ご協力のお陰様で、昨年四月に起工式を執り行い、本年九月末完工を目途に順調に進んでおり、間もなく神輿蔵・神具庫の工事も着手の予定でございます。今年の秋祭りには、広く皆様方にお披露目させて頂きますので、楽しみにお待ちくださいます様ご報告申し上げますと共に、わずかながら不足致して居ります寄付金に対しましても、 引き続きお力添え賜りますようお願い申し上げます。
 風の神さまは目には見えませんが、感じることはできます。コロナウイルスも同様であります。 然らば、今が正念場、決して油断することなくコロナウイルスを感じずに、風の神さまをしかとお感じ頂き、大神さまのご守護を頂きながら、お元気にお過ごしさいます様お祈り申し上げますと共に、一日一度でも、流行り病の早期終息退散の祈り合わせに、お力添え・お心寄せ賜ります様懇願申し上げまして、お礼のご挨拶といたします。

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