今月の講話(毎月1日 月次祭後の宮司講話です)

令和3年 龍田大社例大祭  併せ 新型コロナウイルス早期収束協心祈願祭 宮司挨拶

 先ず以て、聖寿の万歳を寿ぎ奉り、皇室の御安泰と我が国は元より 地球そして  惟神大宇宙の安寧を お祈り申し上げます。
 本日ここに、龍田大社例大祭 併せ 新型コロナウイルス早期収束協心祈願祭にあたり、新型コロナウイルスに罹患されている日本の皆様は元より、世界中の皆様方に、心からお見舞い申し上げますと共に、一日も早いご平癒を念じ居ります。また、第一線での医療従事の皆様方始めコロナ対策に 鋭意尽力されている、世界中の国民の皆様方に、敬意と感謝を申し上げます。
 さて、斯様な時期だからこそ、敢えてご来賓各位をお迎えし、多数の皆様方ご参列の元、厳粛且つ盛大裡のうちに祭典を斎行致し、本日ご参列の皆様方は元より、世界中の多くの皆様方と共に、コロナ収束協心の祈り合わせをでき得ました事は、大神様のご加護は元より、皆様方の篤き敬神の念によるものと、深く感謝申し上げますと同時に、春・夏・秋の当社三大大祭を清き水の流れる如くに斎行するためには、欠くべからざる、岩瀬の杜の瀧祭を昨日地元高山地区自治会の皆様方のお力添えを頂き、無事斎行出来ました事、この場にて重ねて厚くお礼申し上げます。
 人を含めた森羅万象すべてには、陰陽の気の流れがございます。そしてこの気の流れは、陰陽澱みなくバランスよく巡れば、災害や病は起こらないと、太古より考えられて参りました。例えば、本日の恵みの雨も、せっかくの大祭なのに雨が降るなんて、と申せば陰の気が籠ります。逆に、恵みの雨で境内の樹々はじめ田畑の農作物は、本当に喜んでいると申せば、陽の気が解放されます。つまり心一つ言葉一つで気の流れは、如何様にもなります。龍田の風の神さまは、森羅万象の気の流れをご守護下さる神さまでもあり、当社ご創建当時と世界中の現況は酷似しております。その当時私どもの先祖は、風の神さまをこの龍田にお迎えお祀り申し上げ、藁にも縋る想いで、祈り合わせを行い、平穏な世の中に戻ったと言い伝えられて参りました。
 暗雲垂れこめる中にも拘わらず、およそ3千人の皆様方の温かいお心を頂き、昨秋にはめでたく神楽殿大修復を竣工させて頂き、更には今月一日、百年ぶりに立派な社号碑ご奉納建立を見るに至りました事は、この様な時期だからこそ、陰陽の気の流れを感じます時、瑞気に満ち溢れ、真に意義深いものがございます。
 風の神さまは目には見えませんが、感じることはできます。皆様方には、風の神さまをしかとお感じ頂きながら、心一つ言葉一つを大切に、お元気にお過ごしさいます様お祈り申し上げますと共に、今後も一日一度、どうかコロナの早期収束の祈り合わせに、お心寄せ賜ります様懇願申し上げまして、お礼のご挨拶といたします。

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