今月の講話(毎月1日 月次祭後の宮司講話です)

平成27年6月 ボーっとしてみませんか?

 毎年、中だるみの時期と呼ばれる6月を迎え、皆様方には、いかがお過ごしでしょう。1年を通じて、この月は梅雨のおとずれもあり、陰鬱な時であります。
 暦の上では、冬至から夏至までを、陽遁(ようとん)・夏至から冬至までを陰遁(いんとん)と申しまして、例えば、夜明けから日没まで・日没から夜明けまでの様に陰陽の気がゆるやかに変化するなど、丁度6月は陰遁が始まり、目には見えない時空間の変化に左右されやすいため、中だるみが起こりやすくなる要因の1つと考えられます。
 しかしながら、なかだるみの要因の1つが理解できても、私共は人間であり、病気ではないのに何かしら体調不良の時に、「よし!頑張ろう!」とはなかなか、言い難いものです。知らず知らずのうちに、時空間の変化を体が感じて、用事をしている時、ついついボーっとしていて、けがなどをしがちなため、ことさらに中だるみと呼んで先人は戒めて参りました。これは、体調不良の状態で無意識にボーっとするからで、意識的に5分でも10分でもボーっとする時間を作ってみてはいかがでしょう。もちろん当社へお参り頂いても良し、お参りできなくとも、今、龍田ではどんな風が吹いているのかなと、想像するのも良し。
 おりしも、今月30日には、大祓い式がございます。半年間で無意識に体感した時空のずれを、修復させるのが、大祓い式を行う理由の1つと考えられますので、お参り頂くのも良しかと存じます。
 どうか皆様方には、意識的なボーっとで、中だるみの6月も、お元気にお過ごしくださいます様、お祈り申し上げます。

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