今月の講話(毎月1日 月次祭後の宮司講話です)

平成27年2月 一途に楽しむ

2月3日の節分を、年越しと申します。これは、暦の上では、翌日が立春となり、鑑定などで用います暦法では、節分の日が、現行の大晦日にあたるからです。
さて、ある作家の言葉に
「努力をする人は希望を語り 怠ける人は不満を語る」
誠に単純明快、味わい深い言葉です。裏を返して解釈すると、希望を語るには、努力をし、また努力し続けなければならない。しかしこの努力を継続させる事は、なかなか厄介なことです。では一体どうすれば努力を継続できるのでしょう?
 物事は複雑であればあるほど、単純に考えれば良いのです。答えは、思わず努力を継続したくなる環境作りをすれば良いのです。思い浮かべて下さい。楽しいと感じる事は、わざわざ努力しなくても、続けられるでしょう。例えば、お寒い中、今日こうして、当社へお参り頂いたことであったり、例えば趣味であったり。
 今日お寒い中、寒いと感じる肉体はありますが、心の中まで寒くはないはずです。つまり、どんなに辛く苦しい事でも、心が楽しいと感じられる工夫をしてみて下さい。私どもが奏上致します祝詞では、辛く苦しい辛苦を<たしなみ> と読みます。実に優しく厳しい大自然の中に、人は生かされていると言う、大らかさを感じませんか。
 今年は、「きのと」の「ひつじ」の歳です。暦の上では、未来の未の字を用います。未に口偏を足すと、味と言う字になります。ですから、未歳は、物事が熟成されて、味わい深い年になると解釈できます。一方、きのとは、辛苦に耐え忍び、目標に向かって一途に突き進むと言う、乙の字を当てます。
 当社では、本年より、風の神様から頂いた言葉を、風の言霊と題して毎年皆様方にお伝えすべく、今年は「一途」と掲げました。
皆様方には、今年一年、風の大神様のご加護の元、一途に希望を語り続けられる一年であります様、お祈り申し上げます。

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