今月の講話(毎月1日 月次祭後の宮司講話です)

平成29年5月『陰陽を成(たいら)ぐ』

間もなく 暦の上では 立夏を迎えます。
境内は 萌え出ずる新緑に満ち満ちています。
ではなぜこの時期 境内の樹々がキラキラと輝く若葉をつけるかご存じでしょうか?
陰陽道では 常に陰陽の気がバランス良く流れる事を 大切に考えます。
例えば 陰という冬 樹々は寒さに耐えます。耐えるとは 寒いという事を素直に受け入れる行為であり 素直に受け入れる事により 幹は地中でグングン根を張り伸ばして 成長します。
やがて 陽という春 暖かさを素直に受け入れて 萌え出ずる若葉を芽吹かせます。
つまり 樹々は季節ごとに 陰陽の気の流れをバランス良く素直に受け入れるシステムを 生まれながらにして 持ち備えているのです。
人とて同じ事で 陽という楽しい事ばかりだと いっこうに成長致しません。陰という辛く苦しい事をも 素直に受け入れる事により 進化できるのです。
今風に申し上げますと 適度なストレスが無ければ人は進化できないのです。
よく 自由主義などと言われますが 本来自由とは なんでも好き勝手にしてよいという意味ではなく 自らを制し 常に陰陽のバランスをとる力を生育させることかと存じます。
生育の「成」の字は 『たいらぐ』=平らぐであり バランスをとりながら育てるという意味なのです。
新緑=神力と昨年も 申し上げました。皆様方には 境内の溢れんばかりの ご神気を感じながら 陰陽の気の流れの 成(たいら)がれん事をお祈り申し上げます。

過去の講話一覧